堪えきれなかった涙は部屋を出た瞬間に溢れてくる。 「ぅあ、…っう、あぁ……ひっ」 この曲のレコーディングが今日なんてついてなさ過ぎるあたし。 少し先にある休憩スペースの椅子に腰掛ける。 「………瑠奈お嬢様」 びっくりして、振り返るとそこには夏希さんが困ったように微笑んで居た。 「………夏希さん」 「お嬢様、どうなされたのですか⁇」