たしかあの本をとって呪文を唱えたら
突然魔法陣出てきて光放って…




「えっと、失礼ですがあなた誰ですか?
なんであたしこんなとこにいるんですか?」




聞きたいことが山ほどありすぎる。




男はふっと笑うと



「聞きてぇの?」



と言って馬乗りになってきた。




いや、なぜ馬乗り?




「俺の名前はユウヤ。
お前のご主人様だ、よーく覚えとけ。
ここは魔界…悪魔の国」



美しい微笑みを顔に刻む男。



…かっこいい。



茶髪に赤い瞳…―。



透き通った顔に筋の通った鼻、
薄い唇。