「…ってことは先輩の家の方があたしの家より中学に近かったってことですか?!」
「うん。…でね、話は戻るけど、あの日オレ、昨日みたいにバスケのボール落としちゃって。
でも、オレはそれに気づかないぐらい疲れてて。
そんな時、後ろから声が聞こえたんだ。
『あのー!!』って。」
そこで一段落ついて、わざとらしく凛ちゃんの顔を見ると、凛ちゃんは首を傾げてじっとオレの瞳を見ながら、
「それってもしかして…」
ゆっくりと、そう呟いた。
「うん。その子が凛ちゃんだったんだよ」
「そう、ですか…」
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