*****



「…今日は、楽しかったです。ありがとうございます」



お店を出た後、いつものように先輩は家まで送ってくれて。


「ううん。あ、あとで凛ちゃんのケータイに写真、送るね?」



「…はい。」



「じゃあね、凛ちゃん」



ーちゅ、



顔をあげたあたしのおでこに軽いキスが降ってくる。



そんないきなりの出来事に、あたしは目を見開く。



「凛ちゃん、かーわい♪」



「な…っ!?」



金魚みたいにあわあわさせているあたしにもう一度「じゃあね」とだけ言うと、先輩は、わざわざ遠回りをしてくれた道を帰って行った