「凛ちゃん?」
「だから、あたしとのキスだって、そのうちのほんの一部でしかないんですよね…」
だから、先輩にはゆっくり進んで欲しいなんて、言えない。
めんどくさい女だって、思われたくない。
「そんなことない。凛ちゃんとのキスをそんな風に考えてなんかない」
「じゃあ、何でそんな簡単にキス、しちゃうんですか…?やっぱり、あたしのことなんて今までの彼女さんと同じようにしか考えてないんですよね…?」
やばい。泣いちゃいそう…
「そんなことないって言ってるだろ…っ?!」
先輩は聞いたこともない低い声であたしをじっと見据えた。