「…オレは、凛ちゃんのー…」



先輩の声に、少しずつ2人の顔が近づいていた、その時ー…



ートントンッ



「凛ー、陸くーん、ごはん、できたわよー?」



陽気なお母さんの声がドア越しに聞こえてきた。



「い、今行くっ!!」


バッと先輩から離れ、慌てながらもお母さんに返事をする。


「…せ、先輩行きましょっか。お母さんも待ってるみたいだし…」



「…うん」



あれ…?先輩の声、いつもより低いような…



もしかして、怒ってる…?