ーパタン…っ 「…先輩、すみません」 ドアをそっと閉めて、先輩にテーブルの周りに座ってもらう。 「…え?」 「えっと…うちのお母さんがキャーキャー言っちゃって」 「…大丈夫だよ。じゃあ、勉強しよっか?」 「あ…はいっ」 ガサガサとカバンをあさり、ノートとテキスト、教科書を取って先輩のもとに急ぐ。 ーグラ…ッ 「ひゃ…っ」 何かにつまずいたあたしは、態勢を崩してしまった。