「あ、ごめんね」

へへっとひよりは笑った。

俺がベッドの外側に寝た。

ひよりが落ちたら危ないからな。

寝ころんですこし経つとひよりが俺のことをちらちら見てくる。

なんだ?

言いたいことでもあるのか?

「どうした?」

そう聞くとひよりは俺の服の端をギュッと握ってこう言った。

「腕まくら・・・してほしい・・・」


なんだ、このかわいい生き物。

腕を伸ばすとひよりの頭が俺の腕に乗ってきた。

「ずっとね、夢だったんだ。好きな人に腕まくらしてもらうの」

そう言って微笑むひより。

「何回でもしてやるよ。」

自分でも思う。俺は普段こんなこと言わない。

ガラにもないこと言っちまった。

「ありがとう、竜我。おやすみ」

そう言いながら目を閉じるひよりに無性にキスがしたくなった。