「ところで、いつ行くの?」

コーヒーを飲みながら遥が聞いてきた。

ちょっと待って、主語が全くないんですが・・・。

「ん?何のこと?」

わたしが聞くと、遥は当たり前のように「鬼瀬」と言った。

「んー。わかんない。まだ、テスト返ってきてないしね」

「あぁ、そう言えば75点以上だったね。」

ニヤッと遥が笑った。玲ちゃんはクレープに夢中で全くわたし達の話を聞いていない。

「どうだったの?テスト」

やっと玲ちゃんが話に入ってきてくれた。

でも、その質問は、今のわたしにとっちゃ禁句のだよ。

「んー・・・。でも、前のテストよりできた気がするっ!」

「じゃあ、いけるんじゃない?今回めっちゃ勉強してたじゃん」

玲ちゃんが口にクリームをつけて微笑んだ。

「美玲、クリーム付いてる。」

遥が口のあたりを指さして言った。

楽しいなぁ。

わたしは幸せものだと本当に思う。