家に入ってみんなが使った食器を洗っていると。

「なぁ。浅見ってどんな人?」

浅見?あぁ。遥のことね。

「どんな子って・・・。いい子だよ?」

どうしてそんなこと聞くんだろう?

もしかして・・・。

「竜我。遥のこと好きになっちゃった?」

食器を洗う手を止めて恐る恐る聞いてみた。

「は?」

眉間にしわを寄せながら鋭い目つきでわたしを睨む。

「だって、だって。竜我が女の子の話するなんて・・・」

「いやいや。何でそうなるんだよ」

なんだか、目の前がぼやけてきた。

竜我が困った顔をしている。

でも、竜我が遥のこと好きになっちゃうの分かるなぁ。

だってかわいいし、優しいし。

「そうだよね。こんなブスのわたしより、かわいい遥の方がいいよね・・・」

「いや・・・ひより、違うんだよ」

「いいよ。遥と、幸せになってね。」

「だから!!!春が、浅見のこと好きなんだよ!!!!」


はぃ?

今にも零れそうだった涙が一気に引っ込んだ。

「え・・・?浜岡君が?」

もう一度竜我に聞く。

「そうだよ」


なーーんだ!!竜我が好きなわけじゃなかったんだ。

あはは。安心した~。

さっ。食器片付けないとなぁ♪