考えてることを当てられて動揺していると急に遥が口を開いた。

「あいつは?」

遥が井口君を見ないで言う。

あいつ?

あいつって・・・。もしかして・・・。

「あぁ、春?んー。女の子のとこかな?」

当たり前とでも言うように井口君が言う。

女の子!!!?

まぁ、当たり前なのかな?

浜岡君かっこいいし。

でも、どうして遥は浜岡君のこと聞いたのかな?

それに、なんか不機嫌じゃないですか・・・?


「ひより、そっとしときな」

ニヤッと笑って玲ちゃんが言う。

なんで、笑ってるの?


もう、頭に「?」が浮かんで止まらない。

「あ、竜我たち来たよ」

そう言って井口君は微笑む。

「山島、なんだって?」

井口君が竜我にそう聞く。

山島とは竜我のクラスの担任の先生。

「この調子で頑張れだってよ」

そう言いながら竜我はわたしの横に座った。