――竜我side――

ひよりの話の途中で、後ろから声がした。

誰だ?

そしてひよりは振り返って目をまん丸にして驚いた。

そして、こう言ったのだ。



「お母さん・・・」


と。


は?この女明らかにひよりの母親じゃねぇだろ。

その女は、ひよりに・・・似てる。


似てるな。かなり。


でも、顔から伝わってくるほど、きつい性格なのだという事は分かった。

ひよりと顔につくりは似ているが、何かが違う。


そしてその女はひよりと俺に近づいてきた。

すごい香水の匂いだった。

ひよりの匂いとは違う、きつい匂いだった。

俺は状況があまり把握できずにいた。

「元気にしてた~?」

そう聞かれているひよりの顔は真っ青だ。

「お母さんは・・・」

「わたし~?元気にしてたわよ」