そんなことに考えていると竜我が出かける支度をしている事に気がついた。

「どこか行くの?」

一緒にいたいというのは言わないでおこうかな。

「ああ。ちょっとな。おまえも行くだろ?」

当たり前とでも言いたげな顔でわたしを見る竜我。

ちょっと嬉しかったりしてね。

「うん。行く!」


勢いよく返事をして家を出る。


「楽しかったか」

竜我がわたしにそう聞いてきた。お泊り会の事だろうな。

「うん。楽しかったよ。遥がね、すっご・・・」

「ひより?」

そう後ろから声がした。

振り返るとそこにいたのは・・・。







「お母さん・・・」




わたしの本当のお母さんだった。