「玲ちゃーん!ご飯たべよー」

彼氏ができてもこうやって一緒にご飯を食べてくれるひよりと遥。

「うん」

「あっ、竜我たちも一緒でも良い?」

「いいよ」

別に悪い奴らじゃないしね。



「はい。お弁当。」

「さんきゅ」

すごいよねー、ひよりは。

毎日、毎日、自分と鬼瀬の分のお弁当を作って。

うちは無理だ。


でも、ひよりの料理は本当においしい。

料理って本当にその人の性格が伝わってくるってわたし思うんだ。

ひよりの料理はすごく優しい味がするし、どこか懐かしい味がする。


「玲ちゃん、またパンなの?」

うちの食べていたパンを見てそう言うひより。

「うん。うち、料理とかできないしね」

苦笑いをしながら言うとひよりが「あっ」と声をあげた。

「お弁当、作ってこようか?」

え!?

「いいの!?」

あっ。しまった・・・つい。

「うん。全然大丈夫だよ」

笑顔で言うひより。

なんて優しいんだこの子は。

でも・・・。

「いいよ。鬼瀬のも作ってるし大変でしょ?」