「俺の事好きなの?」


直球で聞く。

遠回りなんてしてる暇ない。

今は真っ直ぐ突き当たるだけだ。


「そうじゃじゃなかったらそんなこと言わないだろ?」


特別に扱ってとか。そんなの、好きじゃなきゃ言わないだろ。

「・・・簡単だって思った?」

「簡単?」

「こいつもやっぱり俺の事好きになったかって。好きって言っとけば女なんて簡単に落とせるって思った?」


何のことだよ。

「思ってないよ。」

断じて言う。女の子の事をそんな風に扱ったことはないよ。


「でもね、そう思ってても良いよ。それでもわたし浜岡の事好き」


なんだこの子。かわいすぎんだろ。

泣きながら笑うって。

俺のツボどストライクじゃん。


「ごめんね。本気じゃないのに。わたしだけ本気になっちゃって。」


ゴシゴシと制服で涙を拭く遥ちゃん。

「だめだよ。こすっちゃ」

目、赤くなるから。


そう言いながら俺は遥ちゃんの目線に合わせてしゃがんだ。