遥ちゃんの気持ち?


分かんねーよ。

そんなの。

分かりたいけど分からねーんだよ。


誰か教えてくれよ。


はぁ。帰ろ。

グダグダ考えても意味ねーよな。

今度遥ちゃんに聞こうかなとも考えたけど俺、遥ちゃんに嫌われてるし。

やめとこ。



靴箱で靴を履き替えて校門を出ると遥ちゃんが立っていた。


誰を待ってるのか聞こうとしたけどなぜか聞けなかった。

俺、とんだチキン野郎だな。


そのまま帰ろうとすると誰かが俺の制服を掴んだ。


振り返るって見ると俺の制服を掴んでいたのは遥ちゃんだった。


「なんで無視するの?」

涙目で俺を見上げている遥ちゃん。

「いや。別に意味はないかな?」

はは。と苦笑いすると遥ちゃんは俺の制服を掴む力を強くした。


「俺、帰るね」

なんか居ずらい。

そう思ってさっさと帰ろうとすると遥ちゃんは掴んでいた服を離した。