*~春side~*


運命だと思った。

一目見た瞬間好きだと感じた。


それを直球にあらわすのが俺なんだけど。

その直球さを疑われたのは初めてだった。


「きもい」「うざい」「近寄んな」


言われ慣れた暴言の数々。

自分でも驚くほどに免疫が着いた。

最近ではなにを言われても傷つかなくなった。



でもその子は言葉の端々に優しさを含んでいた。

なにを言ってもちゃんと言葉を返してくれる。

「きもい」であろうが「うざい」であろうが。

言葉を返してくれるだけでよかったんだ。



でも、今日は本気で怒らせちゃったかな?

「うざい!いい加減にしてよ!帰らないって言ってるじゃん!」

今まで言われてきた言葉の中で一番胸に刺さった。


なによりも一番。


傷ついた。