「どうしたの?遥」

ひよりと美玲がわたしのところに来てくれた。


「大丈夫?」

そう言ってわたしの大好きなミルクティーをくれる美玲。


「うん。ごめん」

「謝ることないよ。珍しいしね。遥があんな風に怒ることないもんね」

ぐふふと笑うひより。


「今日はうちの家でお泊りしようよ!」

美玲がそう言って笑った。


わたしたちの中で決まっていること。

誰かが悩んだり、苦しんだりしているときは誰かの家でお泊りをする。

いつのまにか決まってた。


「うん。ありがとう」

素直にそう言うとひよりがわたしに抱きついてきた。


「今日は遥やけに素直だね」

笑って言う美玲。



いつも思ってるんだよ。「ありがとう」って。


それをなかなか言えないのがわたしなの。

素直じゃないの。

わたし。