「頑張ってね。遥」

わたしがそう言うと優しい笑顔を遥は見せた。

大丈夫だよ。こんなにかわいいんだもん。それにすっごく優しい。遥振られるわけないよ。


お昼休みが終わりに近づいてきたので教室に戻るとそこにはさっき会った菊馬君がいた。

「あっ、ひよりちゃん」

わたしを見つけるなり近づいてくる菊馬君。

どうしたんだろう?

「ひよりちゃんに会いたくて来ちゃった」

ニコッと微笑む菊馬君。

「あ、ありがとうございます。」

これしか言うことないよ。


竜我にこんなこと言われたらわたし倒れちゃうんだろうな。

でも菊馬君だから大丈夫。

お友達としてってことだもん。

「質問してもいい?」と菊馬君が言うので、わたしは「はい」と言った。

どんな質問だろう?



「竜我と付き合ってどのぐらいになるの?」

えっ、そんなこと?

「半年ぐらいかな?」

「へー、結構長いんだ!」

そう言えばそうかも。

特に意識したことなかったし。


「記念日とかやるの?竜我。」

記念日?

竜我が記念日・・・。

やらないよね。ていうか記念日ってなんかするものなの?


「しないよ。なにも」

「えっ!?」

わたしの言葉に驚きを隠せない様子の菊馬君。