「どうした?」

俺がそう聞くとひよりは顔を真っ赤にして下を向いた。

ん?


なんだ?

「竜我に・・・会いたくて・・・」


ちらっと俺を見て言うひより。


俺。今叫びたい。

すごくすごく、叫びたい。

俺には似合わないけど叫びた・・・もういいか。


ひよりの頭を撫でるとひよりはフニャっと笑った。

「遥ちゃんも俺に会いに来たの?」

「別に」

もう見慣れたこの光景。


「美玲ちゃんは、俺に会いに来たんだよね」

「ひよりについてきただけ」

こちらも同様。


「「「誰?その子」」」

三人の声が見事にハモっている。

振り向かなくてもわかる。

亮人達だ。


前には驚いたようなひより。

「「「俺の彼女」」」


おい。二人ともおかしいだろ。

俺は本当だけど、お前ら完全に嘘じゃねーかよ。