家に帰ると一番初めに聞こえてくる声。

「おかえりー」

パタパタとスリッパを鳴らしながら玄関まで迎えに来てくれるひより。


このときのひよりの顔は殺人級にかわいい。

俺が帰ってきたことにホッとしている顔。


「ただいま」

俺がそう言うとひよりは今日あったことなどを話し始めた。

これもいつもの事。


こんなにかわいいひよりだ。

亮人だけじゃなくて周りの男たちがほっとく訳ないだろうな。


修馬の言った通り、亮人たちが同じ学校に入ってこないことを祈ろう。


◆◆◆


「はじめまして。菊馬亮人です。よろしくお願いします」


それに続いて航太と準も同じような挨拶をする。

「まじかよ・・・」


そう呟いている後ろの席の修馬と春。


「先生!どうして転校生全員がこのクラスなんですか!?」

必死に言う春。

確かに。おかしいだろ。

「ここしか三人は入れるクラスがなかったんだよ」


はっはっは。と豪快に笑う担任。