学校に着くと昨日と同様、真っ直ぐ自分の席について窓の外を眺めた。 校内のいたるところに満開の桜の木が何本も立っていた。 ふっと、昨日の公園での出来事を思い出した。 あの女の子は、誰だったんだろう? どうして、泣いていたんだろう? そんな事が頭をよぎった時、視界の端に見覚えのある黒髪が映った。 そんな女の子は、何処にでもいる。 でも何故か視線を向けてしまった。 その先に信じがたい人物がいた。