「お前…若いな。学生とかじゃねぇのかよ」 「さあ?」 静かに笑った俺が納得出来ないようだ。 眉を寄せ、グラスのフチを触っていた。 「…あんな奥に入れるくれぇ、お前等は金持ってんのか」 あと、それも。 指差されたボトルに目をやる。 金かあ……余るほどあるな。 「俺に興味でも?」 あくまで女の質問には答えずにいる。 女はイライラすると落ち着かない性格なのか、空のグラスをさわり続けていた。