クリスマスから3日後──
会社は休みに入り、今日は実家へ帰る日。
大野さんはお昼の12時に迎えに来てくれることになっている。
壁時計を見ると11時半を回っていた。
約束の時間まであと少し…。
大野さんのことだからぴったりにきそうな気がする。
なんてことを思っていたら、ピンポーンとインターホンが鳴った。
あたしは大野さんが予定より早く来たんだと思い、モニターホンを確認しなかった。
「──大野さん、こんにちは」
そう言いながら、玄関のドアを開けるとそこに立っていたのは、竜くんだった。
「大野さんって、誰?」
「……」
どうして、竜くんがここにいるの?