大野さん、もしかしてドン引きしてる？

何でも受け止めてくれそうな気がして、あたしは竜くんのことを話たんだけど違った？


「──そんな男やめとけよ」


大野さんが、あたしの目を真っ直ぐ見て言った。

不意に胸がドキドキしてしまう。


「水谷は浮気相手なんだぞ？　悔しくないのかよ？　いいように扱われてるだけなんだぞ？」

「分かってます」

「だったら別れろ。二番目の女なんて時間の無駄だぞ」


大野さんの言葉は妙に説得力があった。

普段、先輩と後輩として接しているせいだろうか？