「挙げ句の果てに、どうしたんだよ? 言いたくないか?」

「クリスマスツリーを彼女と手を繋いでる所、目撃しちゃって踏んだり蹴ったりだったんです」


あたしは力なく笑うので精いっぱいだった。


「──だから、あの公園からいなくなったのか?」

「はい」

「でもどんな男だよ? 彼女いるのに水谷と約束とか、よく分かんないんだけど」

「あぁ。それは…」

「それは?」

「──あたしは二番目なんです」


半分、開き直って言った。


「に…二番目?」

「はい。出会った時には彼には彼女がいたんです」

「水谷、何やってるんだよ?」


ごもっともな意見だと思う。