どうすることも出来ないこの状況。

先のことを考えると泣きたくなることはしょっちゅう。

そして今も泣きたくなっている……。

暗い気持ちを振り払おうと、部屋を少しでもにぎやかにしたくてテレビをつけようとした、その時──あたしのスマホが鳴った。
着信を見てすぐに電話に出る。


「──竜くん、どうしたの?」

「言い忘れたことがあって」

「何かな?」


あたしの心臓はドキドキしてしまう。


「──クリスマス会えるから」

「え?」


耳を疑ってしまう。

嘘……。ウソ……。


「竜くん、本当に本当?」

「本当だよ」


竜くんがクスリと笑ったのが分かった。