街灯に照らされた、あたしの泣き顔はさぞかしブサイクなことだろう。


「何で黙って帰るんだよ?」

「由美子には言いましたけど?」

「そいうことじゃなくて。女の夜道歩きは危険だぞ。公園から出て行くのが見えて追いかけて来た」

「わざわざ追いかけて来てくれたんですか?」

「うっとうしいかもしれないけどな」

「そんなことないです。むしろ……」

「水谷?」

あたしは涙がまた溢れてきた。

むしろ、追いかけて来てくれたことが、すごく嬉しくて。

傷ついていたあたしの心には優しさが身に染みた。


「うぅっ……」


大野さんが見ている前だというのに、涙を止めることが出来ない。