「もえの泣き虫」
「うぅっ…。だって嬉しくて……」
あたしは嗚咽を漏らしてしまう。
幸い人がいないことが救いだ。(だから貴広もプロポーズしてくれたんだろう)
しばらくの間、貴広は抱きしめてくれていた。
ようやく涙が止まった頃、あたし達は体を離した。
「落ち着いたか?」
「うん」
「──もえ、もう一度言うよ。オレと結婚してくれる?」
「はい」
今度はうまく答えることが出来た。
今、あたしは世界で1番幸せに違いない。
幸福と安心感に包まれている。
「指輪は結婚式までオレが預かっておくよ」
「あれ? 結婚指輪は?」
渡された後の記憶がない。
「もえがわんわん泣いている間にオレの服のポケットに閉まったよ」
「結婚式まで嵌められないの?」
「うぅっ…。だって嬉しくて……」
あたしは嗚咽を漏らしてしまう。
幸い人がいないことが救いだ。(だから貴広もプロポーズしてくれたんだろう)
しばらくの間、貴広は抱きしめてくれていた。
ようやく涙が止まった頃、あたし達は体を離した。
「落ち着いたか?」
「うん」
「──もえ、もう一度言うよ。オレと結婚してくれる?」
「はい」
今度はうまく答えることが出来た。
今、あたしは世界で1番幸せに違いない。
幸福と安心感に包まれている。
「指輪は結婚式までオレが預かっておくよ」
「あれ? 結婚指輪は?」
渡された後の記憶がない。
「もえがわんわん泣いている間にオレの服のポケットに閉まったよ」
「結婚式まで嵌められないの?」