「何これ」


「えっと…目玉焼き?」


「目玉焼きのつもりで作ったスクランブルエッグだな。」


「う…」




私たちの前には



ぐちゃぐちゃになってしまった



自称、目玉焼き






「朝陽があんなことするから!」


「お、でも味はいける」




無視ですかい。



…て今なんて?




「本当?」


「ん、うまいうまい。目つぶればうまい。」


「なんかあんま褒めてないよね…」





ふてくされた私に触れたのは



目玉焼きの味が残った唇。






「ん、ご褒美」