朝陽の顔が近寄って
キスされる…!
って思ったのに
唇にはなんの感覚もない。
ぎゅっとつむった目を開けると
くすくすと笑われた。
「陽南はキスしてほしいんだ?」
「違うよ!朝陽なら…するかと思っただけ」
…本当はちょっとがっかりだったけど
そんなこと言えないし。
すると今度は
鋭い視線で見つめられる。
「今からここで二回目ヤるか、一緒に風呂入るか選ばせてやる」
「に…に⁉」
「まさかそっちがいいの?俺は大歓迎だけどね」
「いやだし!無理だし!お風呂!お風呂にします!」
「つまんないな。じゃあさっさと朝ごはんして」
「朝陽がちょっかい出すからじゃん!」
「うるさいな、口塞ぐよ」
…っ!
私は全力で口を結んだ。