バレさえしなければ読まれても大丈夫!


だけど、こんな可笑しな一家、なかなか居るもんじゃない。


私は覚悟を決めていました。


すると何も知らない姉は


『この小説、あんたと同じ名前の人が書いてるよ!しかも、家族構成もうちと似てるよ!』


大興奮の姉。


その横で落ち着かない様子の私。


何とも奇妙です。



しかし!
姉は私の期待を裏切らなかった!!



しばらくすると、姉は小説を読みながらこう言いました。


『アッハハハ!アホだね~。このお姉ちゃん!』


……………いや。
あなたですから!

あなたが今アホって言ったお姉ちゃんは自分の事ですから!


思わず私が吹き出しそうになりました。


『ちょっと!お父さんとかマジうけるし!』


そのお父さんってのも自分の父親ですよ?

何故気付かない?


『ばぁちゃんも!かなりすっとぼけてるじゃん!』


そのばぁちゃん、あなたの家の下の階の住人です!


『お母さんもさぁ、なにやってんの?って感じなんだけど!』


ははは~。
それもあなたの母親ですよ。


『つか、こんな家族いたら、楽しいけど疲れそうじゃない?』


はい。
疲れます。
ものスッゴク疲れますよ。


一人心の中でおとなしく姉の言葉にツッコミを入れてしまいました。



いや~。
我が姉が鈍感で良かった!
でもね。
いくら鈍感でも、自分の事だよ?
覚えてないのかい!?

姉の鈍感さ加減。
かなりの重症です。