一応お客さんか、と。
グラスに氷を入れて、ペットボトルごと、雅の前に置いた。



「自分で注いで」

「はい」


雅の視線は、熱帯魚と、佑二の顔とを行ったり来たり。

返事をしたはいいけれど、ペットボトルには手を付けない。




「………注いで」

「はい」


「………………」

「あっ、はい、頂きます」



じろり、と嫌そうに睨んだ佑二に怯み、雅は。



「…目が怖いからいつも隠してるんですか?」

凱司さんみたいです、と。


睨まれて何が嬉しいのか、照れ臭そうに、首を傾けた。



佑二は適当に沸かした鍋の中に、麺の塊を放り込んで。

可愛いのにマジ勿体無いよねぇ……と、小さく息をついた。