ああ、気持ち悪い。
汗で髪が…貼り付く。

シャワー浴び………




「………………………」


「……あ…、おはようございます?」


「…………………」




佑二は、自室のドアを再び閉めた。


なにが、いた?

今………玄関に…誰が座り込んでた?



あの…、と、控え目な声が聞こえたけれど。

それ以上、何も聞こえなかった事に、佑二はドアを少しだけ開けた。





「……………なに…してんの」


「…あ、お兄さんに……用があったんですが…」

忙しそうで…上に居てくれ、って言われたから…上がって来たんだけど……

佑二さんいなかったので…。



「座って…ます」


にこ、と曖昧な笑みを浮かべて小首を傾げる、この娘。