あの、赤い髪のボーカリスト。 あの、たまらなくセクシーな声の持ち主は。 今夜もとても、綺麗だった。 あのバンドは、ドラムが巧いんだ。 ベーシストは目立たないけれど、確実に不安定な音触をまとめ上げていて。 我が儘そうなギタリストと、空間を縫うような声とは。 私の体内を、いつも粟立たせていた。