やめた。
こういった煌びやかな光は、雅には合わない。
もっと、こう。
匂いだとか。
味だとか。
音だとか。
温度だとか。
そういう、ものがいい。
「兄貴、これは?」
無邪気に呼ぶ克己に、苦笑を浮かべた。
自分で選べないでどうする。
「兄貴ちゃんと見てよ。俺、どれがいいか解んない」
「俺が解るわけないだろ」
その女を見たことも無いのに。
カッターナイフで克己を撃退したと聞いただけで、何を選べというんだ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…