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やめた。

こういった煌びやかな光は、雅には合わない。



もっと、こう。

匂いだとか。
味だとか。

音だとか。

温度だとか。


そういう、ものがいい。





「兄貴、これは?」


無邪気に呼ぶ克己に、苦笑を浮かべた。

自分で選べないでどうする。




「兄貴ちゃんと見てよ。俺、どれがいいか解んない」

「俺が解るわけないだろ」


その女を見たことも無いのに。

カッターナイフで克己を撃退したと聞いただけで、何を選べというんだ。


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