「お、仲良くデート?」


哲の部屋で、すでにくつろいでいた、金髪のギタリスト。

この人の笑顔は、なんだかエロい。

わざとなのか、持って生まれたものなのか、やたらと意味深に見えるんだ。



「うん、色々案内してもらってきた」


デート、という単語を、同性で出掛けるときにも使う私は、そう言われても特別意識するものでもない。



「この前、ピアスありがとう。今何か買って来ようと思ったんだけど…」

哲が急ぐから……ごめんね、何もないの。
また今度、なんかプレゼントするからね。


私は哲の部屋のドアから、ギタリストに声を掛けて。

そのまま自室に戻ろうと、哲にもありがとう、と笑顔を向けた。




「………多分、メシ行くよ」

「うん?」

……………行けば?



「………………何がいい?」

「あ、私もいいの?」



……ほんと、哲って解りにくい人よねぇ…。