「え?鷹野さん、寝ちゃってるんですか?」


予定通り、宇田川親子に送られて帰宅した雅は。

姿の見えない鷹野を捜すような素振りを見せて、凱司を見上げた。



「あ、コーヒーなら、あたし淹れます」

「いい。座ってろ」


あいつ、夕方までは、ぐだぐだとクダまいてたんだがな…
泣き疲れて寝ちまったんだ。



「泣き疲れて?」

「……あいつ、病気だな」

「え?具合悪いの?」



凱司は片眉を上げて、意味深に首を傾けると。

ずいぶん焼けたな、と半袖の制服から伸びた腕に、触れた。




「日焼け止め…なくしちゃって…この中にあるはずなんですけど」

なんかごちゃごちゃしちゃって…まだ見つかりません。


ほら、
ほら見て下さい。

水着の跡がくっきりになっちゃいました。