「何かあったら…呼んで下さいね?」


「…ああ」

「……絶対ですよ!?」


「…わかった、わかったから…もう帰れ!」



くるみ込まれるように寝かされた上から、色々と布団を掛けられて。

熱、何度くらいありますか?などと再び首筋に頬を寄せた雅を突き放した凱司は。

なかなか部屋を出て行かない雅に諦めて、目を閉じた。



10秒
20秒。


…35秒。





「…………なにしてんだ」

「…だって」



目を閉じたまま問えば、明らかに顔をのぞき込んでいたらしい雅の、声。




「…………………」

「………はぃ…」



目を閉じたまま眉を寄せた凱司の、無言の威圧に雅は。

しょんぼりと返事をした。