「何時に帰って来るって?」


「さぁな…渋滞してるらしいからな」




すっかり、鷹野を凱司のイロだと思い込んでいる克己の母親を、あからさまなプロ根性でエスコートしたは良いけれど。

彼女はそれなりに愉しげではあったし、こっそり金を握らせるくらいには満足させた。

…のは、良いけれど。




「…“凱ちゃんに女の子勧めても、見向きもしない筈よね”だってさ」


あんた、いつからホモになったの。
いつから俺の“男”になったの。

なんで否定しねーんだよ。




「……」


「そうだよな、見合い話とか増えたもんな!ホモなら断れるもんな!」


だったら宇田川さん辺りにヤられてることにすりゃ良かったじゃねぇか!

なんで俺がお前に!



もー!!

早く雅ちゃん帰って来ねぇかなあ!!