パーティーが、始まる。


私は、慌ただしくも駆け付けて来た真ちゃんちの家政婦さんと一緒に、キッチンから次々と料理を運ぶ。

真ちゃんはホストだから、その場に居なければならない。


綺麗に、可愛らしく飾った庭に、たくさんの子供たち。

年は、10歳前後。


真ちゃんは、始まる前までの憂鬱そうな顔を、さすがとしか言えないけれど。

すっかり払拭していて。


子供たち、ひとりひとりと少しずつ、触れ合う。

それはもう、大人の顔で。




この子たちは、親の居ない子。

本当に居ない子と、居るだろうけれど、っていう、子供。

さっきそう、真ちゃんが言っていた。


無邪気に庭を飛び回れる子もいれば、笑顔ひとつ浮かべられない子もいる事は。

私も、カゴに入れた小さなハート型のサンドイッチを配りながら、気がついていた。