真ちゃんの家の庭は、ハロウィン仕様に飾られ、かけ。

大小様々な、Jack-o'-lanternは、まだ隅に転がって。

コウモリに、魔女に、黒猫のオーナメントは箱に入ったまま。


黒いテーブルクロスは掛かっているけれど。

赤い実のついた枝は、まだ飾られていない。




「すごいね!これから真ちゃんが飾るの!?」

「並べるだけだけどネー」


「真ちゃん、こういうの上手だから楽しみー」

「そ? じゃあ頑張ろうかな~」




………あ、れ?

どや顔しないの…?




「……私、なに作ればいい?」



探るように見上げた私の視線に、真ちゃんは。

キッチンにメモがあるから、と、私の背を押して。

悪いけど頼むな、なんて。


大人みたいな顔で、笑った。





………ん~、なんか…

…へん。