パキリ、と蓋を回し開けて。
二日酔いに効きそうなドリンク剤を流し込む凱司は、後部座席。
起き上がろうとした雅の頭を、自分の腿へと、押さえつける。
「……………悪かった」
「…え?」
ぽつりと、吐かれた言葉に、雅は顔を上げかけて、再び押さえつけられる。
「……早く治せ。俺も…治す」
「…はぃ」
アイスBOXのフタを、ぺり、と剥がしてやりながら、凱司は。
急に後悔の念でも湧いたのか、さっきまでとはまるで違う、ふてくされたような顔で、そっぽを向いて。
冷たい氷を口に入れた雅の髪を、少しだけ、撫でた。
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