「………支度は」

「………」


じろり、と睨む目に。
雅はそっと、俯いた。


差し出した器は、さっき刻んだモロヘイヤを乗せた、粥。

明らかに二日酔いな凱司が食べやすいようにと、梅としらす干しを散らした、白い粥。



鷹野が見たら、眉をひそめて、さり気なく雅を避難させるような様子の凱司は、それでも。

差し出されたスプーンで、ひとくち、ふたくち、と、それを口に運んだけれど。



笑みを刻もうとしながらも顔色を無くしていく雅から、目を逸らして、食えねぇ、とばかりに、器を押し戻した。