きゃあきゃあと。

控えめな歓声は、目立つ鷹野のその行動と。

それを払いのけた友典の睨み合いに、あった。





「……触らないで下さい」

「…お前こそ、腕なんか組むな」

「校内で痴漢行為は見逃せません」



「むっつりウサギになんか言われたくないね」

胸当たってドキドキしてるくせに。




「……してません」

「普通するだろ。不感症なのか?」


「………しません!」



背の高さは、鷹野が少し上。
睨む目の強さは、友典が上。





「やめろ」


近付いてきた凱司が苦笑いを浮かべて、引き離すまでの、わずかな時間。


凱司は。

どうしてお前らはいつもそうなんだ、と引き離してから見下ろした雅の格好に。




「…………」


僅かに、絶句した。