でも、哲が不憫とか!

そんな…意味じゃないってば!
や、そんな意味なんだけど!



真ちゃんは、私を馬鹿にするように笑っているけれど、なんとなく。

なんとなく、多分。


なにか、私が哲の優しさを無下にした…とか。

そんな風に感じたんじゃないか、なんて。

そう、思った。





「蜜」


苦笑を浮かべた哲は、潰れた紙袋から、ひとつずつパン類を取り出して。

とりあえず全部食え、と、ハンバーグだけが乗った私のお皿のそばに、それらを大量に並べ乗せた。




「真也」


哲は。
もしかしたら、少し酔ってるのかも知れない。

腕を伸ばして、私の体を絡め取るように引き寄せると、私の目尻のあたりに、唇を寄せた。




「…それがまた、たまんなく可愛いと思わねぇ?」



なんて。

……な…んて…
…事を言っちゃ……



…な…なんて事…


……言っちゃってんの!?





ば…馬鹿じゃないの!?
馬鹿じゃないの!?