「…………怖っ」



そっと覗いてみた、私の部屋。
テレビも、ついていない。

一緒に帰って来たのか、真ちゃんもいるのに、お喋りもしていなくて。


ただ、黙々と………
…………何か食べてる。




「…ど……したの?」

こんな怖い光景、見たこと無いくらい怖いよ?



「あ、起きた」

「治った?」

「……うん、治った…けど…」


人の部屋で…なんの儀式?




「や、ハンバーグ食いたくて」

「……真ちゃん好きだね、ハンバーグ」


立ち上がった哲は、私のおでこに手を当てて。

下がっているはずの体温に満足したのか、いつもよりはっきりと、笑みを見せた。

ちょっと、だけ呑んでる、のかな?



「いい匂いだね」

「だろ?俺、頑張ったのョ?」


こっち来て座れ、と真ちゃんは。

私の部屋なのに、私を手招いた。