どのくらい眠った、かな。


遮光カーテンを引かれた、哲の部屋は、真っ暗だ。

いや、引かれてなくても、いい加減夜も遅いだろうから、真っ暗なんだろうけど。


鎮痛剤が効いているのか、それとも眠ったから回復したのかは判らないけれど。

憑き物が落ちたかのように、私の頭痛は抜けていて。


かちゃん、と、隣の私の部屋で、食器の触れるような音が、した。




………哲…

………で…ありますように!!!




部屋を繋ぐドアは、いつも開いているけれど。
哲が出掛ける時にも開いていたけれど。

今は、閉まっている。


私はそっと、ベッドを抜け出して。

抜けた頭痛のように、血の気が引くのを、感じた。


………や…
……お腹空いた、だけかも知れない。