お疲れ様でした、と、すぐに出された冷たい水には、レモンが沈み、ミントの葉が浮いていて。


「凱司さん、お風呂沸いてます」

コーヒー淹れておくので、ゆっくりしてください、なんて。

一生懸命な新妻さながらの雅に、つい笑みがこぼれた。




「夏休みの宿題は終わりましたか?」


「しゅ……」


ぴく、と肩を震わせた雅の振り向いた顔に、ああ、まだでしたか、と思う。





「………だいたい、終わったんです…けど」


…聞いてください宇田川さん!

凱司さんたら昨日!



「もう嫌です無理です、って言ってるのに寝かせてくれなかったんです!」

「…………………」



…あ……ああ…!宿題の話でしたね!!



「…………」

「………すっ…すみません…」




固まった宇田川に、同じように固まった雅は。

宇田川が何を想像したか理解したのか頬を染めて。



…う…宇田川さんの…
むっつりエッチ!


と。
小さく叫んでそっぽを向いた。