何か、食べれたかな。 凱司はイマイチ、料理が巧くないから。 いつも自分たちの具合が悪いときに出される…例えばお粥だとか、柔らかい素麺だとかは、与えられてはいないだろう。 雅のいない頃、インフルエンザで寝込んだ自分に渡されたのは、アイスクリームと、ゼリーだけ。 鷹野は、最近把握していない冷蔵庫の中身を、卵があった、くらいのことしか思い出せずに、苦笑いを浮かべた。